今回は、「ユーロ円の見通し」についてくわしくまとめていきます。
ユーロはEU加盟国のうち19ヵ国で利用されている通貨で、世界の為替市場では米ドルに次いで多い取引量となっています。
流通しはじめてからまだ20年程度と歴史は浅いものの、すでに米ドルの代替通貨としての役割も果たしつつあります。
2020年はヨーロッパ全土が新型コロナの影響を受け、ユーロ円も一時的に価格を下げましたが、その後は順調に回復して上昇トレンドに入っています。
ここでは、そんなユーロ円について、これまでの価格推移や予想のポイント、さらに今後の見通しについても解説していきたいと思います。
- 2020年は新型コロナの影響で大きく変動
- ユーロ圏ではドイツの経済指標に注目
- 米ドルとユーロの関係にも注意
- ユーロ高への市場介入は可能性が低い
- ユーロ円は2021年3月現在も上昇トレンド継続中
- ユーロ円を取引するなら「YJFX!」がおすすめ!

ユーロ円を取引するなら、「YJFX!」を利用するのがおすすめです。
業界最狭水準のスプレッドでコストも安く、取引に応じてPayPayポイントか現金ももらうことができます。
今なら、新規口座開設+取引で最大2万7,000円のキャッシュバックがもらえるキャンペーンも開催しているので、このチャンスにぜひはじめてみてください!
\口座開設&取引で最大27000円!/
Contents
ユーロ円のこれまでの価格推移
まずは、これまでユーロ円がどのような価格推移をたどってきたのか見ていきましょう。
ターニングポイントとなる出来事と合わせて、解説していきます。
【1999〜2008年】通貨導入から順調なスタート

ユーロは、1999年にEU加盟国のうち11ヵ国で導入がはじまりました。

ユーロ円の為替相場を見ていくと、当初は130円台だった価格もその後は下落がつづき、2000年10月には終値が史上最安値となる90.95円まで落ち込んでしまいます。
この下落によって、ユーロに対する不安感も高まっていきました。

しかし、ユーロ圏の堅調な経済によって2002年からふたたび上昇、2005年ごろには利上げへの期待もあいまって、2008年7月にはついに終値が史上最高値となる169.01円を記録します。
【2008〜2012年】リーマンショックとギリシャ危機

2000年代のユーロ円は、長期的な上昇を順調につづけていました。

しかし、2008年9月に世界規模の金融危機となるリーマンショックが起こり、わずか1ヵ月程度で160円台から120円台まで急落してしまいます。

さらに、2009年にはギリシャの財政赤字隠蔽があきらかとなり、いわゆる「ギリシャ危機」の影響で、2010年6月には110円台を割り込むまで下落します。
その後も、スペイン、ポルトガルなどの財政破綻が懸念された「欧州ソブリン危機」などがあり、2012年6月にはとうとう10年ぶりとなる90円台に突入してしまいます。
【2012〜2019】円安誘導からブレグジットによる下落

2012年12月には、日本で発足した安倍政権によって金融緩和などの円安誘導が行われます。

その影響で、ユーロ円もふたたびユーロ高へと転換、2013〜2015年までは130〜140円台を安定して推移するようになります。

しかし、イギリスでEU離脱を問う国民投票が行われることが2016年2月に発表されると下落、6月の投票で賛成多数となったときには110円台まで落ち込んでしまいました。
その後は、離脱交渉がなかなかまとまらなかったこともあり、2017年半ばには130円台まで回復しますが、米中貿易摩擦などの不安によるリスク回避もあって円高がつづき、2019年8月には110円台まで下落してしまいます。
【2020年1〜5月】新型コロナ感染拡大による影響

2020年のユーロ円は、年間を通じて新型コロナ感染拡大に大きく影響されました。
前年11月には120円台まで回復していた為替相場ですが、イギリスとのFTA(自由貿易協定)交渉が進展しなかったこともあり、しばらくはそのまま停滞気味に推移します。

しかし、新型コロナの感染が欧米で拡大していくと、ユーロ円も大きく下落、5月6日には115円台を割るまで落ち込んでしまいます。
【2020年6〜12月】経済政策による景気回復

6月に入るとコロナの感染者数も大きく減少、各国でさまざまな経済対策が打たれたこともあり、ユーロ円はふたたび120円台まで回復します。

7月21日には、総額7,500億ユーロ(約95兆円)規模となるコロナ復興基金の設立がEUで合意にいたり、120円台なかばまで価格を引き上げました。
さらに、11月にはアメリカの大統領選挙でバイデン候補が勝利、ファイザー社が新型コロナのワクチン開発に成功したこともあり、NYダウ平均株価が史上初の3万ドル台を突破します。
これを受け、為替相場ではリスクオンでドル売りが進み、ユーロ円は上昇トレンドに入ることとなります。
\口座開設&取引で最大27000円!/
ユーロ円の見通し・予想のポイント
ユーロ円は、さまざな経済・政治的要素によって価格が変動していきます。
そのなかでも、特に見通しや予想を立てるさいにかならずチェックしておくべきポイントとなるのが以下の5点です。
- ドイツの経済指標
- ユーロ圏の経済指標
- EUの離脱問題
- アメリカの経済状況
- 中東・アフリカなどの政治状況
ドイツの経済指標

ユーロ圏の経常・貿易収支はともに大幅な黒字となっています。
しかし、実はその黒字の7割以上を占めているのはドイツで、それ以外の加盟国は多くが赤字となっています。
したがって、ユーロ円の相場を予想するさいには、まずドイツの経済指標に注目しておく必要があります。
なかでも、チェックしておくべき重要経済指標は、GDPや貿易収支、失業率などです。
ドイツの重要経済指標はかならずチェックしておこう!
ユーロ圏の経済指標

ユーロ圏全体の経済状況も、もちろん押さえていく必要があります。
なかでも、GDPとECB(欧州中央銀行)の政策金利の発表はかならずチェックしておきましょう。
EUでは2016年3月以来、長きにわたってゼロ金利政策を続けていますが、コロナ対策が長引いて経済回復が遅れれば、さらなる利下げに踏みきる可能性もあります。
また、ヨーロッパでは失業率の高さも慢性的な問題となっているので、雇用関連の経済指標にも注意しておきましょう。
ドイツ以外の経済指標は、それほど相場を左右することはありませんが、ギリシャ危機のように一国の財政赤字が下落の引き金となることもあります。
ほかにも、ポルトガル、イタリア、アイルランド、スペインなどの財政赤字をかかえる国については、財政収支(対GDP比)などの指標にも目を向けておくとよいでしょう。
ECBが利下げに踏みきるタイミングに気をつけよう!
EUの離脱問題

2016年6月に行われた国民投票によって、イギリスのEU離脱が決まりました。
その後、FTA交渉などは難航したものの、2020年末をもってとどこおりなく離脱は完了しています。
とりあえず両者の関係がこじれるようなことはなかったため、今のところ大きなマイナスとはなっていませんが、今後の関係性がどうなっていくかにも注意が必要です。
また、離脱したイギリスにとって状況が有利に運んでいけば、ほかにもEUに不満をかかえている加盟国が、連鎖的に離脱へとなだれ込んでいく危険性もあります。
特に、フランスやスペインでは離脱派の政治勢力も強いため、選挙結果などにも注目していく必要があります。
EU加盟国内の離脱派の動きにも注目しておこう!
アメリカの経済状況

ユーロは米ドルとの取引がとても多く、すべての通貨ペアのうち、実に4分の1程度の取引量をユーロ米ドルが占めています。
そのため、米ドルとユーロはどちらかが上がればどちらかが下がるというように、価格が連動しやすくなっています。
ユーロ円を運用するさいには、アメリカの政策金利や雇用統計などの重要経済指標にもかならず目を通しておくようにしましょう。
また、「リスクオンのドル売り」といって、アメリカの平均株価が上昇するとほかのリスクの高い新興国通貨にも資金が流れやすくなる、つまりドル安になりやすいという特徴もあります。
アメリカの政策金利や雇用統計もユーロ円に影響する!
中東・アフリカなどの政治状況

EUには、地理的に接しているアフリカや中東、東欧、ロシアなどにも関係の深い国が多くあります。
そのため、それらの地域で政治的な混乱や地域紛争などが起こると、ユーロが売られやすくなる傾向があります。
ユーロ円を運用するさいには、それらの地域のニュースにもアンテナを張っておくとよいでしょう。
アフリカや中東の地域紛争などにも注意を払っておこう!
【2021年】ユーロ円の今後の見通し
ここまでのポイントをふまえて、2021年のユーロ円はどのような動きとなるのでしょうか。
ここからは、その見通しについてくわしく解説していきます。
見通し①:ユーロ高への市場介入は可能性が低い

ユーロ円は、2021年1月なかばから上昇をつづけています。
過剰なユーロ高はインフレ抑制や輸出減少にもつながりかねないため、ECB(欧州中央銀行)は昨年から何度も市場介入を匂わす牽制をくり返しています。
現在のゼロ金利からさらなる利下げも可能との言及もありますが、今のところ実行される気配はありません。
2008年の史上最高値となる169円台に達したさいにも市場介入は行われなかったことから、おそらく今回も口先介入のみで終わるだろうと思われます。
したがって、ユーロ高は今後もつづいていく可能性が十分にあるといえそうです。
見通し②:イタリアのドラギ首相に対する期待

コロナ対策をめぐり政局が混乱していたイタリアで、2021年2月13日にドラギ氏が新首相に就任しました。
ドラギ首相は2011〜2019年までECB(欧州中央銀行)総裁をつとめた人物で、欧州ソブリン危機においては大胆な金融緩和政策を行い、ユーロを救ったとされる立役者です。
イタリアは財政赤字が懸念される国のひとつでもあり、その手腕には大きな期待が寄せられています。
その成果次第では、メルケル首相退任後のドイツに代わってEUのリーダー的存在となる可能性も高く、政策や発言にも注目が集まりそうです。
見通し③:ドイツの次期首相に対する不安

EUのリーダー的存在として、16年間にわたりドイツ首相をつとめてきたメルケル氏ですが、任期満了となる2021年での退任を表明しています。
その後任として、2018年末にクランプカレンバウアー氏が与党キリスト教民主同盟(CDU)党首に選ばれましたが、党内での求心力をうしない2020年2月に辞任表明、2021年1月16日にあらためてラシェット氏が新党首として選ばれました。
ラシェット氏はメルケル首相と政治的立場が近く、その路線を継承するものと見られます。
ただし、ラシェット氏が首相に就任するには、姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)党首で人気の高いゼーダー氏と統一首相候補を争い、なおかつ9月の連邦議会総選挙でも勝利する必要があります。
ドイツの首相選びが混乱するような事態になれば、ユーロ相場にもマイナスの影響が出てくるでしょう。
ユーロ円の価格予想
ここで、大手証券会社がユーロ円についてどのような価格予想を行っているか見てみましょう。
プロの意見を参考にして、ぜひ自分自身の予想にも活かしてみてください。
野村証券の価格予想

野村證券では、2021年のユーロの動きを以下のように見ています。
まず、1月はドイツでのロックダウン延長やイタリアの政局の混乱、さらにワクチン供給の遅れなどのマイナス要素でユーロはやや低調となりました。
しかし、2月以降はドイツの付加価値税率引き下げ終了などによるインフレ上昇で、ECBの金利政策の正常化への期待、さらにイタリアのドラギ首相就任への期待などもあって復調に転じます。
また、ドイツの2020年10-12月期実質GDP改定値が上方修正されたことや、世界的な金利上昇もプラス要素となり、現在は堅調に推移していると見ています。
こうした分析をもとに、野村證券では今後1年間のユーロ円相場の予想レンジを123~141円としています。
ゴールドマン・サックス・グループの価格予想

ゴールドマン・サックス・グループでは、ユーロの動きを以下のように見ています。
まず2020年は、市場のリスクオン傾向や景気指標が予想より悪くなかったことから、ドルや円に対して堅調に推移してきました。
それにくわえ、EUが中期予算と復興基金に合意したことで、経済再建に動きやすくなったこともプラスだととらえています。
さらにワクチン接種が進んでいることから、ユーロ圏では市場予測を大幅に上回る景気回復があり、2021年末までに実質GDPもコロナ以前の水準に回復、ユーロ円は128円になると予測しています。
ただし、欧米での新型コロナの感染拡大がおさまらないと、リスクオフで円高や米ドル高になり、ユーロ安をまねくリスクもあると見ています。
\口座開設&取引で最大27000円!/
ユーロ円の買い時

2021年1月なかばからユーロ円は長期的な上昇トレンドに入り、3月現在では130円台をうかがおうという展開になっています。
このラインを突破すればさらなる上昇も期待できるだけに、レジスタンスとなるかどうかに注目しておきたいところです。
一方、EU諸国では2020年末からワクチン接種が進み、さらに気温も暖かくなることで、新型コロナの感染抑制が進んでいく可能性が高くなります。
いち早く接種を開始したイギリスでは、すでに4月から主要な経済活動の再開を計画しており、EUでもこれに追随する動きがあれば、そのタイミングがユーロ円の大きく上昇するチャンスとなるでしょう。
ユーロ円を取引するならYJFX!

ここまで読んでユーロ円に興味を持った人には、ぜひ「YJFX!」での取引をおすすめしたいです。
何といってもスプレッドが業界最狭水準、ユーロ円なら原則固定0.5銭(午前9時~翌午前3時)で取引できるのは大きなメリットです。
さらに取引に応じて、毎月最大80万円分のPayPayポイントか現金ももらうことができるので、より取引コストを軽減することがてきるでしょう。
ほかにも、外出先からでも手軽に取引できる便利なスマホアプリや、オンラインセミナー、ブログ、レポートなどの取引に役立つ無料コンテンツも豊富に取りそろえています。
問い合わせも平日なら24時間電話で受け付けているので、初心者でも安心してはじめることができるでしょう。
今なら、以下のようなキャンペーンも開催しているので、とてもお得に利用することができます!
- 新規口座開設+取引で最大27,000円のキャッシュバック
- エントリー+取引で最大30,000円が300名に当たる(2021年3月8日〜12日・15〜19日の期間限定)
\口座開設&取引で最大27000円!/

ユーロ円の見通しまとめ

ここまで、「ユーロ円の見通し」についてまとめてきました。
ユーロ円は、2021年1月中旬から長期的な上昇トレンドに入っています。
2020年も、春先こそ新型コロナの影響で下落したものの、早い段階で回復をとげ、秋口からの感染再拡大でも目立った下落は起きていません。
今後はワクチン接種も進み、経済活動再開でますます上昇していく可能性が高くなっていくでしょう。
YFJX!なら無料アプリで気軽にデモトレードも利用できるので、ぜひためしてみてください!
\口座開設&取引で最大27000円!/

